90年代の誇る超傑作アニメ。「スレイヤーズNEXT」を語る会!!
放送期間 | 1996年4月~1996年9月 |
原作 | 神坂一 |
公式HP | http://www.tv-tokyo.co.jp/contents/slayers/ |
天才美少女魔導士を自称するリナ・インバース。
盗賊から金品を強奪しつつ、自称保護者のガウリィとともに旅を続けていた彼女は、ゼロスという謎の魔導士に出会う。
事あるごとにリナの前に現れるゼロスの目的は…?
そしてリナは、世界の運命を左右する戦いに巻き込まれていく……。
評価点数:96点 ★★★★★ (神作)
*ネタバレは含みません
目次
全てを包括した90年代の神作
遂にすべてが揃ったスレイヤーズだろう。
リナ・インバースを代表にしたキャラクターたちの圧倒的な濃密さに引っ張られたのが前作である無印「スレイヤーズ」だとすれば、今作はキャラクターの濃密さにすべてが追いついた作品と言うべきかもしれない。
たった一年でここまで変わるものか、というレベルで高品質化された作画。
物語の高揚感を支える濃密なBGMと、伝説的なOPEDの存在。
何より原作スレイヤーズのハイライトとも言うべき部分のアニメ化なわけで、その物語の濃密さや緊張感は他の作品の追随を許すものではない。
多くの人にとっては、「つかみ」は無印スレイヤーズだったかもしれない。
だが、本当の意味でスレイヤーズが、90年代のアニメ史に冠たる作品となったのは、この「スレイヤーズNEXT」の存在によるものだろう。
それほどまでに本作の出来は傑出している。
抜群のテンポで紡がれる迫真のシナリオ
導入である第一話を終えれば、物語は一気に重厚さを増すわけだが、一期とは全く違うその重みの所以は一重に、
「魔族」
の存在がある。
「魔族」といえば一般的なファンタジー作品でよく耳にするフレーズだが、スレイヤーズにおける「魔族」の使い方は、他のファンタジー作品とは決定的に異なる。
本作における魔族は「人も龍も寄せ付けない神に迫る絶対強者」という、所謂ボス格。めちゃめちゃ強い設定だ。
天才美少女魔導士であるリナ・インバースは人間の中では規格外に強いわけだが、魔族に対しては彼女でさえも劣勢に回らざるを得ない。それほどまでに激強だ。
「うわー、あのリナがこんなに苦戦するんだー」と思っちゃうぐらい強いのですよ、ハイ。
この対「魔族」戦こそが、シナリオの重みを決定づける要素だろう。
シナリオの緊迫感は盗賊や獣人、または人間を相手にしていた時代と比べれば文字通り「次元が違う」世界だ。
ミステリー的な謎を絡ませた展開の中に、ひっそりと暗躍する魔族の影が垣間見えるそのスリル感。
そしていざ対決となったときの圧倒的な強さ。
エピソードの破壊力で見ても、NEXTは前作(無印)の比ではないほどに強烈なのだ。
ましてや、その重厚なエピソードが矢継ぎ早に繰り出されるともなれば……その破壊力は推して知るべしである。
そして、重厚さが増したシナリオの中でさらに輝くのが、日常パート・ギャグパートのテンポの良さだ。
アニメオリジナルキャラクターであるマルチナが結構出来の良いギャグキャラである点も手伝って、本作のギャグは前作以上に冴えている。
シリアスパートの邪魔をすることなく、物語の程よい息抜きとテンポアップをこっそりと果たしている、という感じだろうか。
ちなみに、この物語の重厚さに載せられて、今作はリナの「デレ」が多くなる。
決して露骨ではないにしろ、ほんのりと恋愛感情を充実させてくるシナリオもまた、本作を支える大切な主柱の一つだ。
多くのお年頃の男子は、頬を赤らめるリナの姿にハートがキュンキュンしちゃったんじゃないかな!!(経験談w)
唯一の欠点は追加された「小話」たち?
唯一、課題を挙げるとすれば、アニメオリジナルで保管されたエピソードか。
かの有名な(?)「乙女の祈り」を生み出した「禁断のダンス?最強呪文はどこだ!」に代表される、一話完結のギャグパートは物語中盤にポロポロと散見されるのだが……。
決してつまらなくはない。
ただ、相対的に見て盛り下がるのは否定できない。
それなりに完成度は高いものの、緊張感漲る全体の物語の中ではやや異質であるため、僅かながら盛り下がる印象があるのは仕方が無い。
特に、細密に構成された魔族やリナ一行のパワーバランスが、このショートエピソードにおいてのみ欠けている感じが見えるのが大きな原因だろう。(一話完結のため、魔族があっさり倒されるw)
尺の都合で補填せざるをえなかったのだろうが、本作における欠点はこの一話完結エピソードにあるのかもしれない。
語り継がれるべきスレイヤーズの象徴
とにかくも、神なる次元の作品だと思う。
スレイヤーズには様々な作品があり、全体的に色々と面白いのだが、その中でも抜きんでている。
スレイヤーズといえば「スレイヤーズNEXT」
と言えるぐらいな勢いで名作な作品だ。
特に無印スレイヤーズ最大の欠点であった作画の悪さが劇的に改善されたのは大きい。
アニメーション作品としての純粋な質も、当時としては極めてハイレベルなラインにまで引き上げられているのである。
スレイヤーズを知らない人は、本作のために無印から見るべきだ!
……と、敢えて断言しておくww
90年代に冠たる名作、その魅力は未だ持って不変である。
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セトシン

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