アニメ「明日のナージャ」レビュー! 日曜の朝にもたらされた宝石の時間…。

   

「明日のナージャ」DVD-BOX

放送期間  2003年2月~2004年1月
原作  東党いずみ
公式HP http://www.toei-anim.co.jp/tv/nadja/

ロンドン近郊の孤児院で育った少女ナージャは、亡くなったと言われていた母親が実は生きていることを知る。
彼女は孤児院を飛び出し、旅芸人のダンテライオン一座に踊り子として加わり世界を旅することになる。
貴族の少年フランシス、謎の怪盗黒バラ等、様々な出会いを繰り返しながら、母親を探して……。

 

評価点数:84点 ★★★★☆ (良作)

 

*ネタバレは含みません

 

ターゲット層を間違えた名作

「おジャ魔女どれみ」や「ふたりはプリキュア」といった、日曜日の朝の女児向けアニメ枠で放映されていた作品である。

一般的な知名度が高くないのは、単純に商業的に失敗した作品だからだ。
メインターゲットとなる低年齢層に受け入れられずに視聴率、グッズの売り上げがともに低迷。
前述の2作品のようにシリーズ化されることもなく、1年で放送を終えることとなった。

女児向け作品であるが、女児に受け入れられなかった理由は結構明白で、

「話が少し難しい」

「変身シーンのような見せ場がない」

からである。
前者については、生い立ちによる差別が横行した貴族世界が作品の中枢に存在する点からも、女児が気楽に見れる作品としてはお話がやや重たいことは疑いないし、女の子に対して見せ場となるシーンは精々「ナージャの踊り」ぐらいなもので、低年齢層に受け入れられる作品であるかは大いに疑問符がつくところだ。(結果論ではあるが)

 

だが、しかし。

 

小学校中学年~高学年ぐらいになり、本作の話を徐々に理解できるようになると、この作品は日曜朝の女児向けアニメとは思えない圧倒的な魅力を放ち始める。
もちろん、大人が見てもその魅力は十二分に理解できるだろう。
とにかく女児向けアニメというターゲットのミスマッチにより大きく声望を落とした作品だが、シナリオの完成度そのものは同時間帯の中でも明らかに屈指である。

対象となる属性はどちらかといえば「女児」ではなく「少女」であり、「ママレードボーイ」や「ご近所物語」といったいわゆる「少女向けアニメ」として放映されていたなら、全く違った評価を得ていたかもしれない。

 

やや倦怠、しかし手抜きを感じさせない序盤

とはいえ、物語序盤の雰囲気は「緩い」。

これは全50話という話数と、女児向けアニメという一応のカテゴライズがもたらす副産物だろう。
1話完結のショートストーリーが連続する前半は、決してつまらなくはないものの、明確に「面白い!」と称賛できるものではない。
この序盤のストーリーは、本作が「女児向けアニメ」であること、そして全50話という長い旅のはじまりであることを理解させてくれる(笑)

 

ただ、恋愛を感じさせるような伏線をはじめ、様々な「魅せ技」は用意されているし、話は実に丁寧だ。
大人の視点で見ても、別に「見れない」というような作品ではない。
特に恋愛路線での仕込みが丁寧なので、それなりに楽しんでみることはできるだろう。
物語に持続性がない分、止まらなくなるという加速感こそないが、安定した佳作、とでも呼ぶべき完成度である。

全26話とかなら、もっと話が集約されて面白かっただろうが……。

 

疾風怒濤の後半は本作の真骨頂

明らかに物語に「スイッチが入る」ポイントがある。

それがだいたい30話ぐらいなので、ソコソコに我慢を要求されることは事実である。
だがしかし、この「スイッチオン」になったタイミングから、本作の本領発揮だ。

 

「別次元になる」と言い換えても良いだろう。

話の作り方が全く別物になる。
ナージャの薄幸の少女としての立ち位置がより強調され、そんな中でも懸命に前を向く彼女の勇気、強さが物語にズ太い芯を通す。
それまでに蓄積された様々な伏線は惜しげもなく次々と開花し、新たな、より緊迫感を伴った伏線として仕込まれていく。
見始めると止まらない、まさに疾風怒濤の勢いで20話ほどが過ぎ去っていく。
これぞ本作の本領発揮だ。

 

本作の真骨頂と呼べる物語後半だが、そのしつらえの本質は前半と変わっていない。

とにかく「丁寧」なのだ。
一つ一つの物語を大事にし、伏線を丁寧に仕込み、それを無駄にせずに効果的に炸裂させていく。
美麗な作画にも支えられながら、興奮の物語はクライマックスへとひた走る。

 

誰にでも勧められる秀作

物語序盤にやや冗長さがあるのは事実なのだが、それでも本作はとても良い作品だ。
誰にでもおすすめできるし、誰が見ても面白いと思う。
序盤の物語にしたところで、決してつまらないわけではないし、安定してみることができるはずだ。

ただし、注釈を上げるとすればそれは

「小学生は3、4年生以上」

という点でございますねww

 


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セトシン

セトシン

子育て中三十路副業ブロガー。「天地無用!」の砂沙美ちゃんに魅了され、アニメの世界にどっぷり浸る。 アニメはとにかくシナリオ重視。芯のあるアニメが大好き。泣きたいけど泣かせにかかる要素は大嫌い。とにかくハッピーエンドで泣かせて欲しい人。

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