糞ゲーな設定により糞アニメに… 「Lostorage incited WIXOSS」 レビュー

      2017/02/13

 発表時期  2016年10月~12月
 原作  なし
 公式サイト http://lostorage-wixoss.com/

 

あらすじ
幼少期に過ごした街に戻ってきた高校生の穂村すず子。
幼少期に仲良くした親友の森川千夏と再び会えるかもしれない。そんな思いで、すず子の胸は高鳴る。
学校には馴染めなかったが、大人気カードゲーム「WIXOSS」を覚えれば少しは友達ができるかも、と思い、デッキを買うと、カードの中の少女が動きだし、こう口を開く。
「ようこそ、セレクター」
セレクターとして選ばれた人間は、自分の記憶のすべてが詰まった5枚のコインを賭けたバトルに参加しなければならない。コインをすべて取り戻し勝利すればこのゲームから脱出できる。逆にコインを全て失い、敗北すると、そのペナルティーとして──。
「Lostorage」―――この不条理なゲームに巻き込まれる事となったすず子の運命は!?

 

評価点数:35点  ★☆☆☆☆(駄作)

 

※ネタバレはありません

 

新たな設定、エグいけども…

今作品はカードアニメなのに、全くカードの催促もルール説明も行わないカードアニメとして有名だったWIXOSSシリーズの最新作。
前作(レビュー済み)からは設定やキャラも大部分は一新されている。
なので、前作を見てない人も視聴可能な構成にはなっている。

今作品も相変わらずただのカードアニメとは違い、バトルすることに大きなリスクがある設定となっている。

前作では、少女たちが「願い」を懸けて戦った。
「セレクター」として選ばれた者同士でのバトルに勝利し続ければ、望む願いを叶えられるという設定だ。
前作の、この「願い」を主軸にした少女たちのドロドロとした人間ドラマと、彼女らを不幸の循環に陥れる「セレクターバトル」のエグい設定は非常に魅力的だった。

 

今作品は「セレクターバトル」の設定のエグさが前作よりも更に増している。

前作はカードを捨てるなどの、「バトルをしない」という選択肢を取ることが出来たが、今作品ではそれが許されない。
ある一定期間バトルしないでいると、徐々に記憶が失われていくのだ。
更に、今作品のセレクターは、「願いを持つセレクターのもとに」といったわけではなく、男女関係なく無造作に選ばれるので、とんでもない理不尽さを誇っている。

最初は、こうしたエグい設定により登場人物たちのドラマが盛り上がっていくのかと期待したが…

 

全くバトルしない主人公にイライラ…

今作品の主人公はこうしたアニメにありがちな、戦いたくない系主人公である。

第一話の初戦以降、ずっとウジウジとバトルを避け続ける。
確かに負ければペナルティはあるし、相手も必死で戦って来るしで、恐怖を抱くのはわかる。
セレクターが友達だったりしたら、傷つけたくないとしてバトルしないのも納得だ。

しかし、バトルしないことによるペナルティも存在しているのだ。
にも関わらず、見ず知らずの他人とのバトルを必死に避ける主人公に、正直イライラが生じてしまった。

前作の主人公のるう子も、確かにバトルを避けていた。
だが、前作のセレクターバトルにはタイムリミットは存在しなかったし、願いを持っていない自分が「楽しいから」というだけの理由で他者を蹴落とすことなど出来ないと考えるのは非常に納得できた。
しっかりと主人公の戦いたくない理由や状況が描写され、主人公に感情移入出来るようになっていた。

本作品はそこが甘い。

主人公には全く感情移入出来ないし、新たなタイムリミット設定も主人公が呑気に逃げているせいで緊迫感を生むことが出来ていない。

「記憶」という設定も足かせに

前作の「願いが叶う」という設定は、ベタながら魅力的な設定だった。
願いが叶うのなら、凄まじい代償があっても勝負に出るキャラの心情もよく分かるし、共感出来た。

しかし、今回の「セレクターバトル」では勝利しても得られるのはバトルからの脱出と「記憶」の操作のみだ。
例えば、母親を亡くした子供が勝利しても、母親が亡くなった事実を変えることが出来るというわけではなく、母親を亡くした記憶をなくすことができるだけだ。
その代わり、バトルに負けると自分の存在が消失するという恐ろしい代償がある。

 

 

凄まじいリスクがあるゲームによって得られるものにしてはショボすぎと感じるのは私だけだろうか…?

あまりにも糞ゲーすぎると感じてしまい、この物語に全く入り込めなかった。

話が進むにつれ、「セレクターバトル」についての更にエグい設定が追加されていくのだが、序盤から糞ゲーなので、絶望感というものが感じられない。
更に、追加された設定によって大きく話が動くわけでもないので、この設定に一体何の意味があるのだろうと思ってしまう。

登場人物もこの糞ゲーすぎる設定によって積極的に動く人物よりも、生き残るために仕方がなく、と言ったノリでバトルする者たちがほとんどなので、今一つ盛り上がりに欠けてしまっている。
「記憶を変えて、何かしたい!!」というハッキリとした願望を持っている人物が一人くらいしか描写されていないのは、如何なものか。

「勝ちたい」という強い意志同士がぶつかり合うからこそ、勝負事は面白いのだが…
今作品は設定のせいで視聴者がその意志を感じられるエピソードをほとんど描けていない。

 

相変わらずなバトル描写で設定が腐っている

今作品から新たな追加された設定の一つが、「コインベット」だ。

コインというのは、バトルに勝てば一枚得ることができ、負ければ一枚失うことになる、言わばHPのようなものだ。
これをバトル中に一枚「ベット(賭ける)」ことで、それぞれのセレクターの能力が発動するといったシステムだ(当然、ベットしたコインは負ければ戻ってこない)

本来ならば、バトルを盛り上げる面白い設定のはずなのだが…

 

前作と同じようにバトルのルール説明が一切ないため、新たに追加された「コインベット」の影響がいまいち伝わらない。
「コインベット」の能力自体は何となく分かるのだが、それによって動くゲームの展開が理解出来ないため、盛り上がることが出来ないのだ。

前作のレビューでも書いたのだが、やはりバトル描写がないと、話に盛り上がりが生まれない。
せっかく盛り上げようと追加された新たな設定も全く視聴者に魅力は伝わってこない、腐った設定になってしまっていた。

 

終わり方も…

最終話で、一応主人公たちの問題は解決している(この過程もかなり雑だが)。
しかし、「セレクターバトル」自体は存在し続けている。

前作で主人公たちが頑張って「セレクターバトル」の存在をなくすために戦っていたのに、今作で復活させてそのまま放置というのはあんまりだろう。
一応続編も製作予定だがこのgdgd設定とキャラで一体どこまで盛り返せるか...

また、続編を作るなら続編への「引き」を作っておくべきだが、この作品は殆どそれがない。
一応、敵キャラの存在が示唆されているが、今作品の完成度の低さも相まって、全く続きが見たいと思うことが出来ない終わり方であった。

個人的に、今作で主人公のお話は終わってしまっているので、続編では再び前作のキャラたちがバトルに巻き込まれてしまうのではと不安になっている。
唯一登場した前作キャラがあんまりな扱いだったので前作のキャラをこの作品のスタッフに扱って欲しくはない。
折角バトルから解放されたるう子たちをこの糞ゲーに巻き込んで欲しくないと切実に願っている。

 

実力不足が目立つ駄作

前作は締め方やバトルの描写不足などあったものの、登場人物たちには感情移入できたし、中盤は視聴が止められないほどの盛り上がりが存在した。

しかし、今作品はそれすらない。

糞ゲーすぎる設定、それによって全く感情移入出来ない登場人物たち、そうしたキャラが演じる全く興味が沸かない「ドロドロ展開」。

あまりにも酷い出来だったと言わざる得ないだろう。
なんだかんだ言いつつ、前作は結構好きな作品だったので、正直この作品の完成度の低さはガッカリであった。

続編ではスタッフを再び一新して良作を作って欲しいですね。


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ビッテンk

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熱いアニメが大好きな暇人。小池和夫じゃないけど、キャラクターを重視してアニメを見ることが多い。好きなキャラができれば多少の粗は見逃してしまう。飽きっぽいので途中で切ってしまうアニメが多いのが欠点。

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