素晴らしき『B級』アニメ!「ガウリール・ドロップアウト」レビュー!

      2017/05/25

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 放映時期  2017年1月~2017年3月
 原作 うかみ
 公式サイト http://gabdro.com/

人間界に修行に来た天使ガウリール。
博愛と慈愛に満ちた優等生の彼女は、人間の学校に通いながら、様々な人々の助けとなるべく慈善活動を続けていた。

だがある日、彼女は運命に出会う。
ネットゲームという名の、運命に。

愛に満ちた天使、その堕天の物語。

 

評価点数:56点 ★★☆☆☆(凡作)

 

※ネタバレを含みません。

 

二流の作品、だがそれがどうした!

ぶっちゃけて言えば、

「優秀な天使がネトゲにハマって堕落してヒキニートになる」

というあらすじ以外に、取り立ててなんの特徴もないアニメだ。
ギャグアニメとしてはキャラクターが弱く、エピソードもどこかで見たようなものばかり。
使い古された個性にお約束のネタが続けられるばかりで、良質のギャグアニメが持つ「キレ」のようなものはない。

最初の段階では、「切ろう」と思っていたアニメだったのだが……。

 

何と最終話まで全話視聴してしまいましたとさ(^^;

 

ギャグアニメとしての低品質さ

まず最初に、ギャグアニメとして何故面白くないのかを主張させて頂く。

ギャグアニメが「ギャグ」としての機能を果たすために大事なことは何か?
これはズバリ、「アホなキャラクター」である。

斉木楠雄で面白いのは別に超能力云々の設定の問題ではなく、ネンドウその他が全員バカだからだ。
うすた京介先生のギャグアニメにハートを鷲掴みにされるのは、ハマーもマサルもみんなバカだからだ。
魔法陣グルグルの序盤が面白かったのは、キタキタ親父だけでなく、ニケもククリもバカだったからだ。

つまり、バカが群れることによって化学反応を起こして加速度的な面白さを生み出すのが、ギャグアニメの神髄である。

さて、そこで話を本作に戻すとどうだろう。
明確に「バカ」だと言えるのは精々サターニャ程度であり、それにしたところで「ふつうのバカ」だ。
これではギャグアニメが充実するはずもない。
「バカぢから」が、圧倒的に足りないのだ。

 

まずサターニャだが、彼女の場合はキテレツなサイコバカというよりも、「空気が読めないけどカワイイから許されてる普通のアホな子」というバカである。
ぶっちゃけ、これは何らギャグではない。
ギャグアニメを演じることができるのは、突き抜けたエターナル・ヴァカのみである。

例えば彼女がガウリールに絡むのに、「自分より悪事を働くから」という理由がある。
これは非常にスケールが小さいと言わざるを得ない。
「悪魔なので天使を滅殺する」ぐらいな勢いなほうが、物語は加速するだろう。
彼女がガウリールを攻撃するのに、魔界通販で買ったしょーもないアイテムなど使う必要はないのだ。
堂々とガウリールのジュースに青酸カリを仕込めばいい。
何らかの理由でサターニャがそれを誤飲し、おびただしい喀血で血まみれになりながら倒れる……ぐらいのほうが一般受けするギャグができるだろう。

 

ストーカーなドS気質なラフィエルにしても物足りなさは強い。

ぶっちゃけ、Sっ気を非暴力な表現でギャグにするのは難しい。
難しいが、それをこなせれば、本作の魅力は圧倒的に飛躍したはずだ。
Sとして、他人を困らせるための心理戦、それを突き詰めるのは簡単ではないが、見事演じることができれば、ラフィエルは本作のキーキャラクターたりえた可能性もあった。

サターニャを追い詰めるには、犬などという他動的な要素に頼る必要はない。
情報を操作し、彼女の選択肢を一つ一つ狭めていけばいい。
その結果として、せめてサターニャが停学ぐらいの不幸に陥らないと、ギャグとしては成り立たないだろう。
Sっ気という幅広い範囲よりも、もう少し狭めて、「相手を陥れることに性的快感を催す性倒錯者」ぐらいな感じで肉付けした方が、描きやすかったのではないだろうか。

 

とまあ色々言ったが、本作の本質的な魅力は別に「ギャグ」ではない。

 

これはユルアニメですか? むしろヒーリングアニメですw

本作のギャグアニメとしての完成度はかなり低い。
繰り出されるギャグはあまりにも薄ら寒く、ワンパターンで驚きも少ない。
こみ上げてくる笑みは、むしろ「失笑」の類でしかないだろう。

だが。そんな本作を見続けていると、ある種の特殊な魅力に気づく。
いやむしろ、本作に対して期待するものが変わってくるのだ。

 

そう、本作はギャグアニメではない。

あくまでも本作は、「ユルアニメ」なのである。

何でそのことに気付かなかったんだ! と、思ってしまうほどに、本作の魅力は別にギャグではないのだw

 

まあカテゴライズなんてどうでもいい話なのだが、これから本作を楽しもうという人には、この前提があった方がいいだろう。
本作は「笑い」をもたらす作品ではない。
その一方で、可愛らしいキャラクターたちのコミカルな日常を、安定したアニメーションで描いた良質な日常系ストーリーなのだと思う。

可愛い女の子が、何となくバカやってるのを、微笑みながら見つめる。
最初の3話ぐらいまでは失笑していたバカなギャグを、「もう、仕方がない奴らだな、ウフフフ」と気持ち悪い笑みを浮かべながら見るのが、このアニメの真の楽しみ方ではないだろうか。

テンポは良くも悪くもないし、一つ一つのネタにキレもないが、そんなことはどうでもいいのだ。
「もう、仕方がない奴らだな、ウフフフ」と思うからw
別に突き抜けて好きなキャラクターができたわけでもないが、何となくそんなふうに思ってしまうww
「ギャグは繰り返しが基本」とは言うが、繰り返される彼女たちの平凡な日常に、何となく親近感を抱いてしまうのかもしれない。
ガウリールが学校に行きたくないのに共感するし、そんなガウリールを叱咤するヴィーネも応援するし、下らないバカやってるサターニャは癒されるし、ずっと笑顔のラファエルのどうでもいいイジりも何となく気に入って来る。
本当に、全体的に「何となく気に入る」のだ。

そう考えれば、決して面白いとはいいがたいギャグ要素も、ゆるアニメに抵抗がある人をその土壌に引き込むのには、ある程度貢献しているのかもしれない。
ゆるアニメを支えるためのギャグ要素、として見れば、まあ普通に日常が繰り返されるよりは遥かに視聴しやすい。
むしろギャグがスベることで、感情移入しやすさを高めているのかもしれないw

 

なので本作は、何かを求めて「がっつり見る」アニメではない。

例えばガンダムとかの重たいシリーズアニメをず~~っと見ていて、「ふー、何か息抜きに気楽にみるアニメないかな~」という、そういう限定的な用途にぴったりな作品だ。
その視聴中にもしかしたら寝てしまうかもしれないが、また少し疲れたとき、気分が落ちてマジメに何かする気になれないときに、思い出したように続きを視聴することだろう。
そういう意味では本作は、「ヒーリングアニメ」というカテゴライズもぴったりと当てはまると思うw(褒め言葉w)

 

ギャグアニメとしては駄作かもしれない。

面白いかと言われればNoかもしれない。

だが、それがいいのだ!

この愛らしいアホっぷりは、決して「おすすめ!」と言えるようなアニメではないが、何かのんびりしたいときに、だらだらと流しておくには最高のチョイスだ。
見逃しても勿体なくないし、続編が気にならないから、気が向いたときに続きを見ればいい。
まさに、素晴らしきB級アニメと言うべきだろう。
何度も言うが、これは褒め言葉だ。

レンタルビデオとかでがっつり見るというよりは、見放題チャンネル系でまったり楽しむべきアニメと言える。


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セトシン

セトシン

子育て中三十路副業ブロガー。「天地無用!」の砂沙美ちゃんに魅了され、アニメの世界にどっぷり浸る。 アニメはとにかくシナリオ重視。芯のあるアニメが大好き。泣きたいけど泣かせにかかる要素は大嫌い。とにかくハッピーエンドで泣かせて欲しい人。

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