西尾維新の劣化を示す駄作バトルアニメ 「十二大戦」 レビュー!
2018/02/12
放映時期 | 2017年10月~12月 |
原作 | 西尾維新 |
公式サイト | http://12taisen.com/ |
あらすじ:
十二年に一度行われる十二大戦。
出場戦士全員が殺し合い、最後の一人まで勝ち残った者は、どんな願いでもたったひとつだけ叶えることができるという。
この戦いに参加した12人の戦士たちの戦いと生涯を描く。
評価点数:20点 ★☆☆☆☆ (駄作)
目次
かつての西尾維新を期待したが...
原作は有名な西尾維新。
今作のあらすじを簡潔に述べるとこうだ。
干支の名前を冠した凄腕の12人の殺し屋が、互いに殺し合う...
清々しい程の厨二設定である。
しかも、登場人物達は皆、
「〇〇に殺す、〜の戦士...」
と名乗りをあげる。
西尾維新らしい口上は癖になるむず痒さを感じる。
視聴前は、こうした西尾維新の書く厨二な物語に期待していた。
何故なら、彼の処女シリーズである「戯言シリーズ」が大好きだったからだ。
その作品に登場する「殺し屋」や「殺人鬼」がめちゃくちゃ好きだったし、西尾維新独特のネーミングセンスが光った技や武器を使ったバトルは本当に好きだった。
しかし、今作の西尾維新に、かつての西尾維新は見る陰もない。
雑なキャラ設定。
適当な殺し方。
何がしたいのか分からない脚本。
駄作というのにふさわしい作品になってしまった。
序盤はまだ期待出来たが…
序盤。
次々と紹介される殺し屋たち。
明らかなバトルロワイヤル物な出だしではあったが、一話の出来は悪くはなかった。
ある登場人物の能力は予想外だったし、それを活かした展開も衝撃的で引きがあった。
しかし、期待出来るのはそこまでである。
今作品は一話で、一人の殺し屋に焦点を当てる。
その殺し屋(作中では戦士と言われているが)の生い立ち、能力、十二大戦に巻き込まれた理由が描写される。
そうした描写を通して、少しはキャラに愛着が沸いたと思ったら、その一話の中で死んでしまう。
しかも、壮絶な戦いの末、というわけでもない。
油断していたところをあっさり、という展開である。
最初の数話は、まだ驚きがあった。
しかし、それがず~~~っと続くのである。
死因、油断。
死因、油断。
死因、油断。
延々と続くこの展開。
呆れて何も言えなくなってしまう…
かつての西尾維新が見せた、ワクワクするバトルはどこにもない。
折角15分かけて見せられたキャラの能力が、全く活用されずに油断という理由で終わっていく。
どんなに強そうに見えても、その強さが発揮されることなく終わっていく。
こうしたバトルロワイヤル物の最大の魅力は、能力を活かした激しいバトル、裏切り、協力である。
しかし、今作品にはそうした激しい展開は何もない。
ただただ強そうなキャラが油断して死んでいくだけだ。
どのキャラも好きになることなく、どのバトルにもワクワクせず、ただただ人が死んでいくのを見ているだけ。
これは駄作と言わざる得ない。
「干支通り」すぎて楽しみがない
こうしたバトルロワイヤルの醍醐味は、誰が生き残るのか分からないがゆえのドキドキ感だろう。
どんなに死に方が雑でも、その要素があれば楽しめる部分があるかもしれない。
しかし、今作品はその要素すらない。
なぜなら、キャラが死ぬ順番が干支通りだからだ(笑)
本当に捻りなく、干支通りキャラが死ぬ。
最初は気づかないが、だんだんそれは明らかになる。
何故自ら楽しめる要素をなくすのだろうか…
結局何が伝えたいのか分からない陳腐なストーリー
話の結末も全くお粗末なものである。
何が伝えたいのか全く分からない。
ネタバレになってしまうが、結末を簡単に書く。
戦いを勝ち抜いて、どんな願いでも叶える権利を手に入れた戦士。
しかし、自分の本当に叶いたい願いとは何かということを考えているうちに、自分は何も願いがないということに気づく。
そのことに絶望し、憔悴した戦士は、十二大戦の記憶を自分から消し、願いを叶えるという権利をなかったことにしてくれと願った。
…作品の全てを否定するようなふざけたオチである。
これが、西尾維新が書いた短編小説だったらまだ納得出来る。
しかし、12話という長い話数をかけて、アニメ化した作品なのだ。
24分×12という長い時間を費やし、見てきた成果がこれなのはあんまりではないだろうか。
西尾維新の劣化を感じてしまった悲しい駄作
今作品は陰ながら楽しみにしていた作品であった。
しかし
戯言シリーズの西尾維新をもう一度…!
という自分の淡い期待は、あっさり裏切られた。
見る価値がない駄作であったと断言できるだろう。
しかも、このアニメは楽しめる糞アニメ(艦これとかハイフリとか)ではない。
ため息しか出ない、正真正銘の糞アニメであった。
西尾維新に期待はしてはいけないということを教えてくれたという点だけは、このアニメで評価出来るかもしれない。
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ビッテンk

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