勢いだけで乗り切った 「機動戦士ガンダム00 2nd season」 レビュー

      2018/06/04

放映時期 2008年10月~3月
原作 なし
公式サイト http://www.gundam00.net/tv/

あらすじ

評価点数70点 ★★★★☆

 

※1期のネタバレがあります!ネタバレなしの1期レビューはこちら

 

1期の貯蓄で面白かった

今作品、確かに面白い作品ではある。
自分は視聴が止まらず、1週間程度でイッキ見してしまった。

ただ、その面白さの要因の多くは、1期(1st season)で作られたものにすぎないのだ…
2期に限って見ると、ツッコミどころが多かったり、キャラに魅力がなかったり…
様々な要素が、2期では面白くなくなってしまっている。

その要素を一つ一つ見ていきたい。

 

圧倒的なキャラクターの魅力不足

1期と2期の違い、それは何よりも圧倒的なキャラの魅力不足だ。
本作品でかっこいい、魅力があると思う人物は全て1期から継続して登場している人物だ。
しかし、そうしたキャラの多くも、1期に比べて魅力が下がっているキャラが多い。

グラハムはMrブシドーという命令違反なワガママキャラになっている。
そこにかつてあったフラッグファイターや軍人としての誇りはない。
サーシェスも出番が減った上に、理性を持った戦闘狂だったのが、バーサーカーのような戦闘しかしない男になった。
沙慈も、中途半端に物語に絡み、ストレスを与える。

変わらずかっこいいのはセルゲイのみ。
しかし、彼は物語の中核にはおらず、1期のような活躍を見せてくれない。

 

こうした主に敵キャラの魅力の低下が著しい。
ここで、新たに魅力的な的キャラが出てくれば話は別だ。
しかし、それも全くない。

出てくるキャラはリボーンズ率いるイノベーターと言われるクローン人間。
見た目も同じようだし、優れた人類として自信満々ながら、すぐにやられる噛ませ犬ばかりだ。
これでは戦闘が盛り上がるはずもない。

 

味方キャラであるソレスタル・ビーイングのキャラもなんとも言えない。
1期から成長し、良いキャラになったと言えるのは刹那とティエリアくらいだ。

まずはガンダムマイスター。
アレルヤは相変わらずである。
自分の出自についての悩みが終わったら、今度は女の尻を追いかけるキャラになってしまった。
多重人格の設定もあったりなかったりで持て余している。

最大のツッコミどころがロックオンだ。
1期で素晴らしい最期のシーンをみせて退場した彼。
今作では見た目そっくりな双子の弟が登場する。
正直このキャラは必要だったのだろうか。

彼が兄との違いに悩んだり、それを克服して成長するのならわかる。
だが、今作品にそんなシーンはない。
作中での役割も、これはロックオンである必要はあったのか…?と感じてしまう役割しかない。

明らかにイノベイターなスパイに恋をする。
しかもいきなり。
全くその恋する過程が描かれないのだ。
そして、この恋によって彼の成長はほとんど描かれない。

このgdgd恋愛シーンで、彼の株は大きく下がってしまった。
このキャラの登場はナンセンスとしか言いようがない。

 

更に、ガンダムマイスター以外のキャラもうまく表現できていない。
1期では、オペレーターはじめ、彼らはいい感じの脇役であった。
物語の中でストレスを感じない程度の存在感だったのである(良い意味で)。
しかし、死ぬときは演出の力もあって、しっかり感動できるくらいの感情移入ができていた。

今作品はその真逆で、オペレーターの言葉使いが非常にストレスだ。
また、沙慈の存在も前半はストレスとなる。

 

こんな敵も味方もダメキャラばかり。
前期から残った僅かなキャラの良さに引っ張られていた形となった。

 

盛り上がらないバトル

1期と違い、2期はバトルが盛り上がらない。
これは、先程述べたキャラの悪さも一つある。

1期では、キャラ同士の因縁がぶつかり合う場面が戦闘だった。
刹那とサーシェス。
グラハムとスローネ。
ロックオンとサーシェス。

そんな思いがぶつかり合う戦闘だからこそ、魅力的だったし、盛り上がった。

また、前作は敵キャラが自分の技量で性能差を埋めて戦っていた。
だから、敵キャラなのに応援してしまう気持ちが出たし、バトルもどうなるかわからないハラハラ感があった。
そして、敵側が擬似太陽炉を手に入れると、主人公たちはついに機体性能の優位さすら負ける。
この追い詰められていく感じがなんとも言えないスリルがあった。

しかし、今作品は敵キャラのスペックが分かりづらい。
最初から太陽炉を敵キャラも積んでいるためだ。

 

他にも、戦闘シーンの緊張感がない理由として、トランザムの存在がある。
前作では最期の切り札として使われていたが、今作品では湯水のように使われる。

 

軸がぶれすぎなソレスタル・ビーイング

前作と違い、今作のソレスタル・ビーイングは軸がぶれている。

彼らの目的は(イオリア・シュヘンベルグの真意はともかく)武力による戦争根絶である。
世界の全ての武力を持っている組織が介入の対象だ。

だから、世界の軍隊だけではなく、ゲリラから、テロリストまで、容赦なく全ての武力を行使する集団に対して武力介入する。
人種、民族、思想にとらわれないこそ、彼らの活動が他のガンダム作品にはない展開を作品に生み出していたのである。

 

しかし、今作品のソレスタル・ビーイングはそうではないのだ。

今作品の対立構造は前作と違う。

イノベーターが率いる連邦軍の治安維持部隊、アローズが今作品の敵である。
アローズは過激な治安行動を行っている。
そのアローズの弾圧にに対して、テロ活動を行っているカタロンという組織がある。

本来なら、この両者がソレスタル・ビーイングの武力介入対象だ。
しかし、2期のソレスタル・ビーイングはアローズに敵対することはあっても、カタロンには介入しない。
この時点でソレスタル・ビーイングは、ソレスタル・ビーイングではなくなってしまっている。
前作はソレスタル・ビーイングvs世界、だったのに対し、今作品はソレスタル・ビーイングvsアローズ、という単純な対立構造になってしまっている。

 

また、今作品のソレスタル・ビーイングは私情で動いている感じがすごい。
勿論、1期の時点で刹那を中心にガンダムマイスターはバリバリ私情で動いていたのは間違いない
だが、その後には何かしら制裁、あるいはリスクがあった。
今作品はそれがない。
組織内で私情で動くことを誰も止めようとする者はいない。
組織としてグダグダだ。

そして、ソレスタル・ビーイングの軸のブレ具合は、作品自体の魅了を大きく下げることになってしまう。

 

SFではなくなってしまった

1期はしっかりとSFを描けていた。
主人公たちのアクションに対して世界の動きをしっかりと描写できていた。

しかし、今作品はそれがない。

イノベーターという黒幕の動きが描写されるだけで、政治的な描写は一切ない。
それもそのはずだ。
主人公が属するソレスタル・ビーイングは世界ではなく、イノベーター達のみを相手にしているのだから。

ここに、ソレスタル・ビーイングの軸がぶれた結果として現れている。
作品の大きな魅力が一つなくなってしまった。

また、前作では沙慈が一般人の視点で物語を見る役目をしていたが、今作品はそれすらなくなった。
思いっきりソレスタル・ビーイングの人間になったからだ。

 

前作の世界がどうなるのか、ソレスタル・ビーイングがどう世界を変えていくのか、そういったワクワク感がなくなったのは非常に大きな痛手だ。
ガンダムvs世界、というワクワクする構図が、
ガンダムvs悪の軍団、に変わってしまったのが一番の自分にとっての萎えポイントだったかもしれない。

 

1期からの勢いで乗り切るアニメ

これだけボロクソに叩きながら、最期まで止まることなく一気に見てしまった。

これは、それだけ1期が面白かったからだ。
その熱が冷めないまま、2期に突入できたのは非常に大きい。
実際、リアルタイムで見ていたとき、自分は一回この作品を切っている。
1期と期間がかなり空いていたからだと思う。

 

あとはしっかりと毎話に次回への引きを作っているところがプラスになっている。
続きが気になるように終わっているので、見続ける事ができる。

 

他にもこの作品はツッコミどころは多い。
マリナのポジションの不安定さ、謎の歌。
ソレスタル・ビーイング2年で復興しすぎ問題
とか。

色々と書きたいが、これだけ文句が出るのも1期がそれだけ面白く、2期に期待してしまっていたからである。
愛ゆえに、憎しみに変わってしまった。

そして、割ときれいに終わらせて、劇場版へと話は続いていくのである。


【PR】「円盤はお布施、実用は動画サイト」のすゝめ

アニメを一気見するとき、ひと昔前ではレンタルDVDが当たり前でした。
しかし、それも過去の話。
金額や効率を考えれば、「アニメ見放題動画サービス」の使い勝手が抜群です!

ということで、PR記事!
アニメ見放題サービスの特徴と、多数のサービスの中から「アニメを見る」ことに特化したお勧めをピックアップしてみました。
是非見てみて下さい!

アニメ見放題サービス徹底比較!「円盤はお布施、実用は動画サイト」のすゝめ


本記事が気に入ったら
イイネ!! をお願いします!

Twitter で
The following two tabs change content below.
ビッテンk

ビッテンk

熱いアニメが大好きな暇人。小池和夫じゃないけど、キャラクターを重視してアニメを見ることが多い。好きなキャラができれば多少の粗は見逃してしまう。飽きっぽいので途中で切ってしまうアニメが多いのが欠点。

 - SF , , , , ,