本筋のエピソードがしっかり描写されていれば… 「DARKER THAN BLACK -黒の契約者-」

      2018/10/30

放送時期 2007年春アニメ
原作 なし
公式サイト https://www.d-black.net/

あらすじ
10年前突如東京を襲った異変、通称「地獄門」(ヘルズ・ゲート)といわれる未知の領域が出現したその時からこの世界は本当の“空”を失い、夜空を覆う満天の星空は偽りの星達のものとなった。
また、時を同じくして「契約者」と呼ばれる、特別な能力を身につけた者達が現れはじめる。
主人公・黒(ヘイ)もまたそうした契約者の一人である。
彼は”組織”の下で仕事をしながら、多くの”契約者”と戦っていく…

 

評価点数 76点 ★★★☆☆ 

 

2話完結の珍しいタイプのアニメ

本作品は、1つの話を前編、後編と2回に分けており、短編が2クール続くような構成となっている。

といっても、2話で全てリセットされるわけではなく、キャラ、勢力図などは24話を通して共通のものである。

 

主人公が属する組織の暗躍と、警察をはじめとする他の組織との対立を、12個の短編を通して24話で描いた構成、というのが正しい言い方だ。

 

これがあまりない構成で、面白い。

2話構成だから、1つのエピソードがしっかりしているし、前編で引きを上手く作れているので、ダレることなく後編に素直に入れる。

2話で完結するので、視聴後の感触も非常に気持ちよく、気がついたら4話、6話と見てしまうのが今作品である。

 

「契約者」と「対価」

今作品のジャンルは、平たくいえば能力バトルモノである。

ただ、今作品の能力者は、独特な設定を持っている。

 

彼らは「契約者」と言われている。
表向きには存在せず、関わった人の記憶は全て公安の手によって消される。

そんな彼ら能力者が他の作品と違うのは、「対価」という行為を必要することである。
能力を行使した後、この「対価」を行わなければ、彼らは消滅してしまうと言われている。

この「対価」は本当に人それぞれである。
指を一本折るのが「対価」な場合もあれば、石を並べるだけが「対価」な場合もある。

 

この一見すればシュールな「対価」が、自分は大好きだった。
しかも、「対価」の大きさと能力の優劣があまり関係ないという、理不尽っぷりもたまらない。

正直言って、話の本筋に関わることはほとんどなかったが、この「対価」の設定は、他の能力モノと差別化できた、ナイスな設定だと思った。

厨ニ的な設定だが、ここまで来ると一周回ってカッコいい演出になるのである。

 

個性的かつ魅力的なサブキャラたち

個人的に、今作品で一番魅力を感じたのは、主人公などのメインキャラよりも、その周りにいるサブキャラたちだ。

主人公の仲間である、能力者でないおっさんや、喋るネコ。
警視庁の刑事。
ダメ探偵とそのアイドル助手。
その中でも自分が一番好きなのは、ノーヴェンバー11と言われる、イギリスのスパイだ。

 

彼らは、決して物語をメインに動かしていくキャラではない。
しかし、彼らによって、物語が彩られる。

また、彼らにスポットが当たる話のときには、抜群に面白い。

物語を動かすような、メインキャラじゃないからこそだせる、なんとも言えない人間臭さが、たまらないのだ。
変なこだわりを持っていたり、ボヤキながらも何だかんだ協力してくれたりと、サブキャラだからこそ出せる人間臭さと魅力が、この作品をより好きになる要素だった。

 

肝心の主人公が…

さて、肝心の主人公については、自分は好きになれなかった、というのが正直な感想である。

序盤では、かなり好きなキャラだった。
敵への容赦のなさ、無口なところ、こうしたダークヒーロー感が強く、素直にかっこよかった。

 

しかし、それだけなのである。
ところどころ、人間味を感じられるエピソードは挿入される。
そのエピソードの完成度は悪くない。

しかし、この主人公がなぜこんな優しさを持っているのか、なんでこんな人間になったのか。
彼自身に関する具体的なエピソードがほとんどない。

 

なぜ、他のサブキャラより露出が多いのに、彼だけ魅力を感じなかったのか…
自分でも不思議な感じである。
悪くないキャラであったのは間違いない。
しかし、好きになれるキャラではなかった…

その原因は、直接この作品の一番大きな不満につながっている。

 

物語の中心のエピソードが不透明

この物語の中心にいるのは、主人公と、因縁の深い女性の契約者「アンバー」が率いるチームとの対立である。

主人公とアンバーは過去に深い確執がある。
そして、そこには、主人公の妹も関係している。
更には、能力者そのものの存在に関わるような、重大な設定も…

 

これだけ重大な要素が散りばめられた関係であるが、彼らの関係がはっきりと描写されることはない。

少しずつ過去が描写されるが、断片的でしかない。

もともと、設定が少し複雑(というより、専門用語が説明なしで出てくる。)なのに、断片的な描写だけだと、ストーリーもなおさらわからない。

そして、その断片的な描写のまま、クライマックスに入り、物語は佳境に入る。

 

最終的には、感動のクライマックスのような雰囲気で終わるが、うまくそれに乗っかることができない。
2話ずつの短編エピソードに魅力を感じることができても、作品全体を通して存在する一番大きなエピソードに感動することができなかった。

そして、この中心のエピソード、つまり、主人公の過去と敵との確執をうまく説明できなかったからこそ、先述したように主人公に感情移入することができなかったのかもしれない。

 

名作にはなれなかった

「契約者」と「対価」という、個性の強い設定、それを活かした渋みのある演出。
2話構成で見やすく、かつ完成度の高いエピソードたち。
そしてそれを支える、魅力的なサブキャラたち。

良いところはたくさんあった。

しかし、一番肝心な最終話付近で展開される本筋のエピソードが不発だった。

だから、視聴を終えた時、名作だと感じる事はできなかった。

 

ただ最近のアニメにない、硬派な雰囲気と渋いキャラは非常に魅力的であった。

最近のアニメに飽きてしまってる方、硬派な作品が好きな方、厨ニ心をくすぐられたい方、そういった方々にはオススメできる作品である。

 

 


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ビッテンk

ビッテンk

熱いアニメが大好きな暇人。小池和夫じゃないけど、キャラクターを重視してアニメを見ることが多い。好きなキャラができれば多少の粗は見逃してしまう。飽きっぽいので途中で切ってしまうアニメが多いのが欠点。

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