大事なのはキャラと勢い、分かります… 「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」 レビュー! 

   

 

放送時期 2018年夏アニメ
原作 なし
公式サイト https://revuestarlight.com/

あらすじ
国内有数の演劇学校、聖翔音楽学園。
演劇界の名門として名高いこの高校に、1人の転校生がやってくる。
彼女の名は神楽ひかり。主人公・愛城華恋の幼馴染であった。
ある日、夜中に寮を抜け出したひかりを不思議に思った華恋が後を追うと、見覚えの無いエレベーターに辿り着く。
その行き先は謎の「地下劇場」。そこでは選ばれた舞台少女達が各々の覚悟を胸に「レヴューオーディション」に参加し、壮絶な決闘を繰り広げていた。

評価点数:77点 ★★★☆☆(佳作)

 

 

何じゃコレ…な展開

本作品の序盤は、何じゃコレ…の一言が一番適切だろう。

序盤、演劇学校に通う少女達の日常が描かれる。
主人公の周りの友人達が描かれ、その後、主人公のかつての親友が転校してくるところから物語が動き出す。

演劇をする少女達の、ドラマを描いた作品かと思いきや…

 

1話後半で、何故か少女達が地下の巨大な謎空間で武器を持ち戦い始める。
本当に唐突だ。
そして、親友がやられそうになるところ、主人公が変身し、親友のピンチを救う。

この変身シーンも、謎にヌルヌル動くバンクの変身シーン。
あまりの高クオリティっぷりに、笑ってしまうほど。
かつてないほどのスタイリッシュに、衣装のメイキング、化粧するシーンが描かれるのである。

そして、一体、この戦闘シーンは…?
と疑問を持つ内に1話は終わる。

 

この戦闘に説明がつくかと思いきや、特に2話以降も説明はない。
そしてこの戦闘シーンはほぼ毎話存在する。
「きらめきを手に入れれる」とか、「レヴューオーディション」と呼ばれているとか、そういった目的の簡単な説明はある。
だが、それは視聴者が求めているものではない。

視聴者が求めているのは、なぜ演劇しかしてこなかった少女達が、戦闘アニメばりの超絶ムーヴをし、容赦なく剣をふるっているのか。
純粋な身体能力の勝負なのか、それとも歌や踊りを評価されて能力になっていくのか…
そもそもこの巨大な地下空間(戦闘のたびにギミックが変わる)に存在するステージはは何なのか。
喋るキリンは何なのか。
そういった疑問は一切解消されない。

疑問符をいだきながら、劇場版並に高クオリティなバンクと戦闘シーンを見続けることになるのである。

 

序盤、このアニメの楽しみ方はわからなかった。
キャラもカワイイし、作画も良い。
しかし、この謎すぎる戦闘シーンのせいで、モヤモヤに包まれる。

落ち着いて、中盤まで見てほしい。
物語の中盤からは、このアニメの楽しみ方をわかってくる。
そう、この戦闘シーンは演出でしかないのだ。

 

メインは少女たちのドラマ

作画は凄い。
戦闘シーンは、昨今の戦闘アニメの中でもトップクラスの作画である。
だが、この作品のメインは戦闘ではないのだ。

あくまで、この作品のメインは舞台でトップスターを目指す少女たちのドラマである。

 

中盤から、主人公のクラスメイトに焦点を当ててエピソードが描かれる。
これらのエピソードが非常に完成度が高い。

まず、1人1人のキャラがしっかりと立っている。
序盤で、こいつ誰だっけ?と思ってたキャラでも、物語が進むとしっかりと把握できるようになっている。

キャラデザがしっかりとキャラを描き分けているという理由もあるが、それ以上に、そのキャラの特徴を日常シーンや、他のキャラのエピソードで少しずつ描いているのが大きい。

真面目なキャラは真面目に、おふざけなキャラはふざけて。
当たり前のようだが、これをしっかりと実行できているからこそ、キャラが誰かわからないということはない。

 

そして、このアニメが素晴らしいのは、キャラを掘り下げるとき、1人のキャラだけでなく、2人以上のキャラを絡ませて描いていることだ。
キャラが本当に生きるのは、他のキャラと関係を持ったときである。
それをこのアニメはよくわかっている。

そしてこの作品の更に優れているところは、キャラの物語にしっかりとテーマがあることだ。

天才と、それを追う努力家の物語。
今までずっと一緒だった幼馴染が、互いを認め、自立していく物語。
物語の主役となる2人の関係には、一言で言える関係性があり、その関係性を更に深めるように物語が構成されている。

そして、その物語の中心にあるのは「舞台」である。
舞台にかける少女たちの思い。
その形は様々だが、その思いが物語の中心にあり、その思いが交錯して生まれるドラマこそが、この作品の最大の魅力である。

そして、舞台に対する思いがぶつかる場所、それこそが序盤ではイミフだった戦闘シーンになのである。

 

戦闘シーンは演出にすぎない

序盤はイミフだった戦闘シーン。
しかし、作品の中盤になってくると、これの楽しみ方がわかってくる。

この戦闘シーンは、いわば物語のロケットエンジンだ。
作品に勢いを与える、推進剤としての演出の一環なのである。
決して、戦闘アニメのようにこの戦闘シーンが今作品の中心ではない。

前述した、少女達の舞台に対する思い。
互いの関係に対する思い。
そうした思いがぶつかる場所が、この戦闘シーンである。

少女達が、全力で歌い、踊りながら、戦い合う。
そして、互いの思いをぶつけ合う。
最初は半笑いで見ていたが、前半の素晴らしいドラマパートを見た後だと、何故か感動すら覚えてしまう。

「いや、普通に話せよ」ってツッコミもあるかもしれないが、そんなのは入れさせないくらい凄い勢いがこの戦闘シーンにはある。
そうさせるだけの演出とクオリティがこの戦闘シーンにはあるのだ。

 

この戦闘シーンで、キャラの深掘りの話がただの「いい話」でなく、勢いを持った話として印象が残る。
しかも、他のアニメにはない今作品しかない要素が入る。
個性を持つ。

そして、この人間離れしたキャラの動き、現実ではありえないくらいド派手な舞台装置は、アニメでしか描けない。
現実の舞台ではできない非現実感あふれる場面を作り出すことによって、アニメという媒体をフルに活かした作品を作れている。

素晴らしい演出である。

しかし、それにしてもよく動く。
ここ最近見たアニメで一番高クオリティ、と言ってもいいくらいだ。
どんだけ稼いでるの、ブシロード…

 

クライマックスが…

中盤からはこのアニメは非常に楽しめるようになった。
素晴らしいエピソードと、それを盛り上げる戦闘シーンによって、凄まじい勢いを持った作品になった。

この作品が好きになっていた。
しかし、この勢いはクライマックスでしぼんでいく。
しぼんだと感じたのは私だけかもしれないが、とにかくそう感じた。
それはなぜか。

 

話の焦点が主人公に戻ったからだ。

今までは、主人公を周りを取り巻くクラスメイト達、1人1人に焦点が当てられて描かれてきた。
このキャラ達は素直に好きになれた。

しかし、クライマックスにおいて焦点が当てられる、主人公「華恋」とその親友「ひかり」の2人は好きになれなかった。
だから、クライマックスにも関わらず、盛り上がることができなかった。

決して、この2人のエピソードの完成度が低かったわけではない。
特にひかりがきらめきを失ってから立ち直るシーンには来るものもあったし、この2人の関係は、少しずつ話しの中に入れられていたので、全く唐突というわけでもなく、しっかりと描写されている。

ではなぜこの2人の話に乗れなかったのか。

 

1つは、単純に演出過多であり、自分が今作品のような演劇チックな演出を好まなかったからだ。

クライマックス感を出そうと、かなり多くの時間を演出に割かれている。
おなじみとなった謎空間ワープも多いし、そこでの時間も多い。
他のアニメにもない独特な演出も見られる。
これは演劇的な演出も取り入れているからだろうか?

エピソードの終盤に少し戦闘空間などの演出で出されるのが丁度よかったのだが、終盤は少し多すぎて食傷気味だった。
ただ、これはもちろん個人差はあるだろう。
自分は元々こういった演出が嫌いだったので、より低評価につながった。

 

2つ目、こちらが重要なのだが。
それは、2人の世界に閉じこもったエピソードのように感じたからだ。

今作品の物語は、文化祭にて行う「スタァライト」という演劇に向けて向かって来た。
演者だけでなく、大道具や脚本、そうした裏方の生徒もこの文化祭でのステージに向けて努力している姿が描かれてきた。

しかし、終盤において、一気に物語は2人の関係性のみを焦点に当てるような描き方になった。
物語のゴールが、2人の仲が良くなることになってしまったのである。

実際、この2人、特に主人公は劇のことよりも、親友のことを優先するようになる。

今までのサブキャラ達のエピソードで、舞台に向ける情熱を知っているからこそ、このような腑抜けな主人公には少し腹が立ってしまった。
少し視野が狭いのではないかと。

 

ここでモヤモヤを感じてしまい、どうしても楽しむことができなかった。
その点だけは本当に惜しかった。

 

キャラの良さと勢いは凄い

キャラ、特にサブキャラは非常に好きなキャラが多い。
というか主人公とひかり以外は全員好きだ(笑)。

そして熱いシーンも多い。
全員舞台にかける情熱は本物だ。

その熱さを、映像作品として分かりやすく大胆な演出で表したのが戦闘シーンである。
これによって、この作品は他にはない”勢い”を得ることができた。
細かいツッコミは全てここから生まれる勢いで吹き飛ばす。
そういった個性の強い作品になった。

 

ここまでは良かったが、前述した通りクライマックスの主人公と親友のエピソードにはイマイチ乗りきれなかった。

更に、作品の楽しみ方がわかってくる中盤までは、かなりイミフな戦闘シーンが流れ続けるので、視聴してて辛い。
また、細かいことが気になる人には、向かない作品だろう。

自分みたいなキャラが良くて勢いがある作品が好きな人間には合った作品だが、万人に合う作品ではない。
しかし、中盤の質は高い。
このレビューを見て、面白そうと思った変わり者にはオススメできる作品である。

しかし、OPは最高の作品だ。
これだけでも見てください…


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ビッテンk

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熱いアニメが大好きな暇人。小池和夫じゃないけど、キャラクターを重視してアニメを見ることが多い。好きなキャラができれば多少の粗は見逃してしまう。飽きっぽいので途中で切ってしまうアニメが多いのが欠点。

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