野球アニメここにあり! 「ダイヤのA -SECOND SEASON-」レビュー!!

      2016/08/30

ダイヤのA SS 3 [DVD]

放送時期 2015年4月~2016年3月
原作 寺嶋裕二
公式HP http://diaace.com/

前作「ダイヤのA」の続編。

夏に甲子園を逃した青道高校。
3年生は引退し、新主将に御幸を据えた新体制がスタートする。
とはいえ主力であった3年生の抜けた穴は大きく……。

評価得点:86点(良作)

※ネタバレを含みますので、注意してお読みください。

 

しり上がりに調子を上げる、高い完成度

「ダイヤのA」のTV第二シリーズなわけだが、間を置かずに放送されたため、第二期というよりは同じアニメという捉え方をされている人も多いだろう。

とはいえ一期終盤の盛り上がりが圧巻だっただけに、難しかっただろう
チームの主力であり、あまりにも「カッコいい」メンバーであった3年生が抜けた穴は、中々簡単に埋まるものではない。

 

チーム全体としての成長譚

故に、本作と前作では作品の雰囲気が大きく異なる。

言い換えれば、チームの雰囲気が全く違うのだ。
これが「新チーム」ということなのだろうし、沢村たち一年生の立場も「新人」ではなく「チームの主力」という位置に変化してくる。
かつてのチームを引き締め、盛り上げていたメンバーは既に存在せず、その役割は主として二年生の双肩にかかってくる。

 

これだけ雰囲気が変わると、ちょっとした感動でもある。

3年生が抜けた、と口でいうのは簡単だ。
だが、そこにいた人がいなくなるというのは、こんなにも空虚で、こんなにも景色を変えるものなのか……と、本作を見ていると、しみじみとそう痛感してしまう。
当然ながら、これは本作がそれだけ生きたキャラクターを描き、確立された世界観を構築していたが故に感じられる変化だ。
そして同時に、スポーツものであるが故に、純粋な戦力の不足・パワーダウンを痛感させられるが故の感じ方でもある。

 

そしてこの全く新しいチームが、甲子園出場を目指すのが第二期である本作だ。

それは、既に完成していた夏大会のチームとは全く異なるドラマとなる。
ゼロからの再出発、といったら恐らく言い過ぎなのだが、一期から見てきた視聴者にとってはそれに近い感覚がある。

豪打を誇った結城先輩はいないのだ。ファーストは? 4番はどうなる?
心強かった増子先輩も、伊佐敷先輩もいない。(増子先輩は別の意味でイナイw)
2塁だけは小湊兄弟クオリティで引き継ぎが行われているものの、全体的に戦力はガクンとダウンしている。
本当にこれで並みいる強豪校に勝てるのか……?

そんな臨場感というかひっ迫感が、予選開始前のチームからはヒシヒシと溢れ出てくる。

 

片岡監督辞任騒動と落合コーチの妙

そして本作において大きなウェートを占めるのが、片岡監督の辞任だ。

もっとも、辞任と言ってもすぐ辞めるわけではない。
「今年いっぱい」つまり「秋の大会まで」が任期というわけである。

この設定の妙において、話の筋が一気に引き締まる。

そもそも、秋大会は「絶対に負けられない戦い」ではない。
何故なら、次があるからだ。

もちろん、実際の球児たちがそんなことを考えているとは考え難いが、視聴者からしてみれば話は別。
「秋大会は次の夏に向けた布石かなぁ…?」と邪推もするし、どうしても「最後」となる夏と比べれば臨場感が薄い。

そんな秋大会に、劇的なまでの臨場感をもたらしたのが、この片岡監督辞任騒動である。

「甲子園に行く俺たちを置いて、辞任はできない」

御幸のこの一言でチームが引き締まり、目標は使命に変わる。
沢村の上昇曲線、大会の開始直前という時期も相まって、ここからが本番という感じである。

そして、後任監督ということでさしあたってコーチに就任している落合というキャラクターが絶妙だ。

シビアなリアリストであり、片岡監督の情熱指導・生徒の成長を第一とする優しさと厳しさとは真反対の特性を持ったこのコーチは、しかし「確かな実力者」であり同時に「大人」でもある。
コーチとしての有能さを随所に見せつけ、片岡監督にも堂々と、そして冷酷に意見する。
一方で、その冷酷なリアリストっぽい所作の中にはどこか愛嬌があり、本作らしい「ギャグキャラクター要素」をきちんと持っているのが、この人の魅力でもある。

 

沢村という主人公に見る本作の魅力

良く出来ているなぁ、と思うのがこの沢村という主人公のキャラクターだ。

アップダウンが激しく、チーム内での地位が安定しないこのキャラクターは、どう描いたところで本作のスポ根部分の根底であり、そういったスポ根感を嫌う人(私もあまり好きではない…w)にとっては「歯が浮く」要素でしかない。
ところが、基本的にギャグキャラクターとしての描画が徹底されているため、「熱血」要素が最低限に抑えられて見えるのは、前作から続くこの作品の凄みだろう。

 

無駄に熱血路線にならない

 

というこの個性は、ある意味すごい。

物語の随所には、「アツい」展開が常に用意されているのだが、そのエピソードはむしろ沢村以外で演出されるパターンが多い。
主人公である沢村の使い方は、熱血要素を盛り上げるためのギャグ要員としてが主だ。
主人公を作中の「ガス抜き」に使うというのは、中々に大胆な戦略である。

 

一方で、沢村の魅せ方はあくまで「結果」だ。

最弱投手的なポジションからの下剋上によってこのキャラクターは常に演出される。
その「上がる」エピソードの高揚感は、本作の様々な「アツい」展開を差し置いて、恐らく本作の「面白さ」の過半を占めるだろう。

ただし、沢村が「上がる」ために「落ちる」展開がどうしても必要となる。
そのための「落ちる」エピソードは、やや倦怠感というか、「上がる」話に比べて盛り上がらない、当然ながら。
そこが唯一の欠点なのかもしれない。

ただ、「落ちる」エピソードの間のストーリーでも、先輩方のアツさでカバーされますけどね!w

 

マンガで読むか、アニメで見るか

本作をまだ知らない人的には、命題はそこだろう。

個人的にはマンガはすべて読んだわけではないが、リズムが良くてとても読みやすいと思っている。
絵も綺麗だし、間違いなく面白い。

 

一方でアニメはリズムが決して良くはない。
ドラゴンボール的な引き延ばし手法(w)にも似た、1球1球の間隔の長さは、ともすれば

「はよ投げろや!?( ゚Д゚)」

というイライラにもつながるかもしれないw

ただ、テンポが緩い分、しっかりとキャラクターに感情移入できるのは確かだ。(心理描写も丁寧だ)
猛々しいBGMとともにカットインされる表情のドアップ等、演出も悪くはない。
とにかく話数が多いので時間はかかるが、時間が確保できるならアニメで見てみるのも悪くないと思う。


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セトシン

セトシン

子育て中三十路副業ブロガー。「天地無用!」の砂沙美ちゃんに魅了され、アニメの世界にどっぷり浸る。 アニメはとにかくシナリオ重視。芯のあるアニメが大好き。泣きたいけど泣かせにかかる要素は大嫌い。とにかくハッピーエンドで泣かせて欲しい人。

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