「未確認で進行形」レビュー! 「恋」の力が創り出した新世代日常系アニメ!!

   

未確認で進行形 Blu-ray BOX

放送時期 2014年1月~2014年3月
原作 荒井チェリー
公式HP http://mikakunin.jp/

夜ノ森小紅は、離婚して仕事に多忙な母・夜ノ森茜の代わりに家事を担当しながら、姉・夜ノ森紅緒と共に3人でごく普通に生活していた。
16歳の誕生日を迎えたある日、許婚と主張する少年・三峰白夜や彼の妹・三峰真白に出会い、自宅で一緒に生活することになる。(wikipediaより)

 

評価得点:★★★★☆ 88点(良作)

※ネタバレを含みません

 

日常系アニメの変革を促した分水嶺

完全に個人的見解だが、私はこの「未確認で進行形」は、「日常系」アニメの分水嶺となった作品の一つだと思う。

 

時代柄、日常系アニメの主流は、いわゆる「ユル」アニメ(細かい定義は置いておこうw)にあった。

女の子たちがキャッキャウフフ(古っ!?)の萌え萌え日常系作品は、それまでの深夜アニメの中にうざくなるほど(失礼w)ひしめいているご時世だ。
圧倒的な飽和市場であるこの日常系ユルアニメだが、始祖ともいうべき「らき☆すた」に匹敵する作品は現れず、単に「キャラクターデザインの優劣」を論じるだけの萌えキャラマンセーな作品がほとんどだった。
もちろん例外はあったにせよ、「ユル」を路線とした日常系アニメは、進化の限界点にあったと考えるべきだろう。

故に、それぞれのクリエイターは進化の方向性を模索した。

例えば「けいおん!!」が最終回付近で魅せた圧倒的な情感は、間違いなく青春アニメの淡い色彩そのものであった。
同じく京都アニメーションは「たまこまーけっと」でまるで80年代に先祖帰りしたかのような純然たる「日常」系を描いている。
方向性は一つではないものの、「らき☆すた」が切り開いた日常系アニメーション新時代は、再び大航海時代にあったのである。

 

ま、こう書くと全部京都アニメーションなのですけどw
そして分水嶺は「けいおん!!」かもしれないという意見もあるけどww

 

ま、細かいことは置いておこう(´・ω・`)y-~~

 

そこで、「未確認で進行形」だ。
これほどわかりやすく、日常系を「ネクストステップ」に進化させた作品はないだろう。

とはいえ、本作は奇抜な設定や独特のキャラクターが描かれているわけではない。
ドラマ性が高いわけでもなければ、伏線の妙が張り巡らされているわけでもない。
では、何がそれまでの日常系アニメと違うのだろうか。

 

答えは簡単で、単にこのアニメは示しただけだ。

女の子のいちばん可愛い姿を。

 

恋をする女の子の姿ほど、可愛いものはない

どんなに辣腕のキャラクターデザイナーであっても。

どれほど奇跡的なイラストレーターであっても。

絶対にイラストのみでは描き出すことのできない女の子の秘めたる魅力。
それこそが「恋」だろう。

 

恋に悩み、恋に焦り、恋に悶える。
そんな少女の姿ほど、数多の男たちのハートを直撃して返さないものはない。

物語の積み重ねの中で蓄積されていく少女の想いこそが、本作がその他大勢の日常系アニメを圧倒するたった一つのキーだ。

 

ただし、そのシナリオは決して露骨なものではない。

突如現れた婚約者というキーワードに意識を向けられつつも、基本的には主人公の姉である紅緒と、婚約者の妹であり主人公小紅の「小姑」である(予定の)真白の、二人のかけあいがメインになる日常ドタバタコメディである。
その掛け合いは完全にギャグ路線+ユル路線といった今までの日常系のそれであり、本編において大胆に恋愛要素がフューチャーされているわけではない。
コメディの完成度は総じて高いが、決してそこに斬新さがあるわけではないのだ。

ただし、時折思い出したかのように挿入される小紅と、婚約者白夜の間に展開されるニヤニヤ展開は、地味だが堅実だ。
婚約者であり、非常にレアな男キャラである白夜は、ともすればモブキャラかと思われるほどに動きがない。
おとなしく、無口で、目立って活動することもなければギャグ漫才に首を突っ込んでくることも少ない。
しかし、要所で魅せる堅実かつ明確な台詞と行動によって、しっかりと小紅に恋愛感情を植え付けていくのが、たまらない。

日常に少しだけ挿入されている恋愛要素と、僅かな絡み。
それによって少しづつ前進していく、二人の関係。

特に意識していなかった小紅が、いつの間にか明確に彼を意識するようになっていくその展開は、乙女だ。
うつむき加減に頬を赤らめる小紅の姿は、悶絶である(笑)

 

全体を支える完成度の高いコメディ要素と作画

特に「小姑」である(予定の)真白は、作者入魂のキャラクターであることが容易に想像できる。
恋愛要素というより、どちらかといえばこの「小姑」を使ったコメディがやりたかったのではないかというぐらい、真白の設定は奇抜だし、キャラにも気合が入っている。

また姉である「紅緒」は露骨だがかなりぶっ飛んだキャラクターで、潔くて面白い。

完全なギャグキャラクターである二人だが、双方ともに高いレベルでの個性(壊れ方?w)を誇っており、その掛け合いは抜群のノリとテンポを生み出している。
作中の過半を占めるのがこの二人の漫才になるわけだが、この完成度の高さは間違いなく本作の持つ鋭利な矛の一つだ。
この二人のギャグ要素だけで本作の面白さが成立するわけではないが、この二人を欠いては本作が成立することはありえない。
とても重要な漫才師のお二方である(笑)

 

また、アニメとしてのトータルでの完成度も非常に高い。

脚本や演出のもたらす小気味良い展開は非常にテンポ良く進めれ、各キャラクターたちの描写は小さな所作に至るまで洗練されて可愛らしい。
具体的なレベルは、オープニングアニメーションを一度見れば簡単に理解できるだろう。
先述した恋する小紅を上手く描いているのも、このアニメーションスタッフだからこそ出来た現象だったろうし、真白や紅緒といった他の女性キャラクターも、それぞれのポイントを抑えてとても魅力的に描かれている。
すべてのレベルが総じて高く、アニメーション作品としてクールを代表しうる出来栄えだったと言って良いだろう。

 

気楽に見れる日常系アニメとして出色の出来

端的に言えば「めちゃ良いアニメ」である。
特に日常系ということで、何ら気をつかわずに……気兼ねなくのんびりと見れるのが本作の魅力でもある。

とにかくシナリオに「露骨さ」や「あざとさ」というのが無いのがポイントで、「誰もが幸せになれるアニメ」というとても貴重な魅力を備えた作品だと思う。
色々な良い点を持った本作だが、「のんびりまったり見れる作品」という本来の日常系アニメの枠を逸脱せずに順守していることが、最終的に本作の最高の価値なのかもしれない。

「日常」系としては、久々にハマった超優良作だった。

 


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セトシン

セトシン

子育て中三十路副業ブロガー。「天地無用!」の砂沙美ちゃんに魅了され、アニメの世界にどっぷり浸る。 アニメはとにかくシナリオ重視。芯のあるアニメが大好き。泣きたいけど泣かせにかかる要素は大嫌い。とにかくハッピーエンドで泣かせて欲しい人。

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