愛のこもった良作。 アニメ「アクティヴレイド -機動強襲室第八係-」 レビュー

      2016/11/22

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放送期間  2016年7月~2016年9月
原作  なし
公式HP  http://activeraid.net/index.php

2035年の東京。
第三次流砂現象によって泥に沈んだ東部の復興が進むそこで、パワードスーツ「ウィルウェア」を用いた凶悪犯罪に対処すべく、警察庁警備局は吉祥寺分室に第五特別公安課第三機動強襲室第八係、通称「ダイハチ」を新設した。
ダイハチのメンバーは、さまざまな法的制約としがらみに縛られながら、知恵と勇気と口八丁で対処していく。

 

評価点数:76点 ★★★☆ (良作)

 

*ネタバレは含みません

 

2000年台初頭の懐かしさ

このアニメを見て最初に感じたことは、2000年代の初頭のアニメのような懐かしさだ。
まずはその設定や演出。
特殊な兵器の悪用に対し、同じその兵器を使った警察の特殊部隊の活躍を描くという点は「パトレイパー」を思い出す。
その特殊な兵器はウィルウェアと呼ばれるわけだが、このウィルウェアの出撃シーンなどは「アムドライバー」を思い出すような演出だ。

さらに、設定などの表面的なものだけではなく、キャラクターの立て方もどことなく懐かしい。
最近のラノベほど行き過ぎたキャラ付けではないが、一言で言い表せる程度にはキャラ付けされており、印象の薄いキャラクターは少ない。

制作陣を調べてみたら、なるほどといった感じだった。
「スクライド」や「コードギアス」の監督を務めた谷口悟朗氏が監督となり、その他のスタッフ、キャストには、谷口監督作品ではお馴染みの面子が揃っている。
まさに90年台末から2000年台の代表作を作ってきたスタッフによって制作されているのだから、2000年台の香りがするのは当然だろうか。

さらに、この作品の独特のキャラ付けや、基本1話完結ながら回を追うごとに本筋の話が進んでいく感じなどは、特影作品のような匂いも感じる。(事実、脚本家の中には平成ライダーシリーズで有名な方もいた)

この作品は決して個性的な作品、超名作というわけではなく、懐かしさを感じながらじっくりと楽しむアニメと言えるだろう。
逆に、この作品の雰囲気を古臭いと感じてしまうしまう方もいるかもしれない。
しかし、さすが名作を多く生み出してきた監督だけあって、作品全体の完成度は高く、満足できる出来のはずだ。
序盤は退屈でも、話数を重ねるにつれてどんどんキャラクターが好きになっていき、最後にはこの作品と別れることが惜しくなってしまうだろう。

 

丁寧なキャラの掘り下げ、展開

今作品の展開は先に述べた通り、1話完結で進んでいく。
しかしながら、一つ一つの話が無駄になることはなく、きちんと物語の大きな目的であるロゴスという犯罪組織の逮捕へとつながっていく。

この話のまとめ方は非常に丁寧で好感が持てる。
と言っても、あっと驚くような伏線や、予想を裏切るような展開は少ない(笑)
だが、悪い意味で予想を裏切るような展開もない。
こういう意味では、王道展開とも言えるし、テンプレ展開とも言えるだろう。
「こんな展開になるのでは…?」という予想に対して、全く裏切らずにその展開になっていく。

普通ならば、こういう展開はマイナスな評価になってしまうのだが、この作品に関してはそうはならない。
なぜならば、各話で主眼に置かれているのがキャラの掘り下げだからである。

基本的にはそれぞれの話で事件が起きるのだが、それを解決していくのは主人公の所属する第八の誰かである。
その解決方法、解決に至って起きるドラマの中で、そのキャラがどのようなキャラなのかというのが非常にわかりやすく視聴者に伝えられる。
几帳面な性格はその几帳面さが事件解決の大きなカギになるし、鉄道オタクのキャラが中心になる回は鉄道が物語の中心になっていく。
一人一人のキャラの掘り下げを丁寧に一話消費して行うことで、しっかりと各キャラが立っていく。

だから、各話の展開に予想外の展開を楽しみにして見る必要はない。
お約束の展開に直面した時に、にじみ出て来る各々キャラの特色を楽しむようになっている。
展開に予測が出来ても、キャラの動きを見るという楽しみによって退屈さを感じるくとができるし、多少単調な展開でもキャラに感情移入出来ているから緊張感を持って見ることができる。
また、後半になるとキャラの特徴を把握しているので、このキャラならこうしてくれるのではという期待が生まれ、それにみごとに答えてくれる展開に拍手喝采になること間違いないないだろう。

このアニメの最大の特色はこの丁寧なキャラの掘り下げにあると言っていい。
こうして確立されたキャラ達がいるからこそ、王道展開、悪く言えばテンプレ展開でも楽しめる。
そしてこの安心して見られる王道展開こそが、この作品の大きな雰囲気作りの鍵になっている。

最初に述べた特撮もののような雰囲気などは、ここから来ていると言ってもいい。
仮面ライダーが最後に怪人を倒すように、最後は犯人が逮捕されるというテンプレ展開をキャラの濃さで楽しむ。
ある意味では「日常アニメ」のノリも感じられるのではないだろうか。
こういう楽しみ方は最近のアニメでは少なくなった気がする。
そういう意味での、懐かしさも感じられるのだろう。

個人的には、メインヒロイン?なあさみちゃんのキャラが非常にツボだった。
序盤はエリート出身ということで高慢な態度を取りつつ、無茶な第八の作戦を批判するといったキャラだったのだが、実はポンコツということが徐々に分かり、さらに最終的には第八も引くような無茶で強引な作戦を展開するキャラになる。
このポンコツさと破壊神っぷりは凄まじいキャラだった。
彼女が話に絡むかどうかが話の面白さを左右していたのではと感じたほどであった。

 

スタッフの愛が感じられる演出

ちょっとしたことだが、この作品で自分が大いに気に入ったことは、スッタフの遊び心が豊かなことであった。

各話で変わるEDの演出や、毎話こっそり登場する「スリ子」の存在など、スッタフがこの作品を愛していることがしっかりと感じられたのだ。

今後のアニメにもこういうちょっとしたスタッフの遊び心、愛などが見られるようになって欲しい。

 

じわりじわりな面白さ

この手のアニメの特徴として、楽しくなるまでに時間がかかるという欠点がある。
正直、地味と言われれば地味なアニメなので、一話や序盤で切ってしまう方も多いかもしれない。

また、この作品は分割2クールで放送されたのだが、1クール目の締め方が雑すぎて萎えてしまった方もいるだろう。
かくいう自分も少し1クール目の終わり方が肩すかしだったので、2クール目はあまり期待していなかった。

しかし、良い意味で裏切られ、2クール目の方が遥かに面白かった。
脚本の出来は相変わらず良いし、キャラに愛着が沸いているので毎週毎週非常に楽しみだった。
あけみちゃんの活躍も1期よりも遥かに多くなっていたのも個人的に大きな追加点である。

ただ、名作というにはちょっとパンチが足りないか、といった感じではあった。
しかし、アニメの出来としては非常に良いので、劇的な展開に注目する、というよりも魅力的なキャラがいるかどうかに注目する自分にとってはとてもしっくりきたアニメであった。

同じようにキャラを重視する見方をする人、特撮の雰囲気をアニメで楽しみたい方、あの頃の作品の雰囲気が好きな方、単純に良作を見たい方にはおすすめである。


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ビッテンk

ビッテンk

熱いアニメが大好きな暇人。小池和夫じゃないけど、キャラクターを重視してアニメを見ることが多い。好きなキャラができれば多少の粗は見逃してしまう。飽きっぽいので途中で切ってしまうアニメが多いのが欠点。

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