高い完成度と独自性。アニメ版「ヒャッコ」レビュー。

   

ヒャッコ 第1巻 [DVD]

放送期間  2008年10月~2008年12月
原作  カトウハルアキ
公式HP http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/hyakko/

小中高一貫教育の私立上園学園。
その高等部1年6組のジョシコーセーたちの、超個性的なスクールライフを描く!

 

評価点数:80点 ★★★★☆ (良作)

 

*ネタバレは含みません

 

そうだよ、これが「キャラ漫才コメディ」だよ!

それほど知名度は高くない(アニメは)が、かなりの傑作コメディアニメだ。

 

とにかく、

「バカどもが会話しているのが勝手に面白い」

という感じがストーリーがにじみ出ている。
特にメインキャラクターである虎子と龍姫の掛け合いは非常に洗練されていて、こうまでかみ合ったどつき漫才は、何となく「天地無用!」のノリを思い出させてくれる。

物語的に大きな仕掛けがあるわけでは決してないんだが、バカが出てきて勝手に漫才すれば1話が構成できてしまうノリが、本作には確かにある。
ある意味、キャラクターメイキングの極致に達したような作品ではないだろうか。

ボケとツッコミ、などという安直な次元ではない。
キャラクター同士の相関関係が綺麗に整備された上で、それぞれのバカに別のバカが重なって物語が膨張していく。
下らないネタが、キャラクターの魅力によってどんどん膨らんでいくのだ。

うん、これだよ。
キャラクターが物語を作るって、きっとこういうことだよ。
……あれ? 物語じゃなくてマンザイ?? まあいっかw

 

テンプレではないキャラクターの作り方

本作の魅力がキャラクターにあるのは先述した通りなわけだが、それでは本作のキャラクターと、他の凡庸なアニメ作品におけるキャラクターは何が違うのだろうか。
良いキャラクターというのは、いったい何が違うのだろうか。

 

いわゆるテンプレートな「ロリ」「お嬢様」「ボイン」「マッドサイエンティスト」等、色々有名どころは押さえている。
だがそこからの肉付けに、手抜かりはない。

一つの手法は、とにかく「極端」になることだ。
ネネ(バイセクシャル)やチエ(マッドサイエンティスト)といったツッコミ希望なバカキャラクターは、路線を徹底してキレイにバカに作っている。(最も、チエはやや中途半端で使いにくそうだったが)
こういうバカキャラクターは物語の起点としてとても重要であり、時々降って沸くギャグとしても便利に使えるシロモノだろう。

 

ただ、本作におけるキャラクターの作り方は、恐らくそれだけではない。
恐らくだが、この作者がキャラクターを練り上げる際の念頭には、常に「如何にしてキャラクター同士の相関関係にハメ込むか」という着想があるように思える。
ラフに言えば、「ただのバカではなく、漫才ができるバカ」を描くことに専心しているように見えるのだ。

恐らく、その視点でできたのがウシオやトウマのような非テンプレート路線なキャラクターではないだろうか。
単品で見れば決して個性的なわけでもない彼女たちだが、本作においてはテンプレート路線の極端なキャラクターに負けぬ輝きを放っている。

また、タツキのような一見してテンプレートなキャラクターも、しっかりと漫才にハメ込むことにより輝きの光度を増している。
彼女は一見すれば単なるお嬢様だが、虎子がいることによって優秀な漫才要員へと昇格するのだ。

その枠の外側にいるのがアユミとスズメであるが、恐らく彼女たちにはそれぞれ別の役割が与えられているのだろう。
(スズメは虎子の過去要員、アユミは純然たる青春路線要員なのかもしれない。)

 

そしてそして、大切なのは男性キャラクターの描写にも手抜かりがない点。
上園学園は決して女子高ではないし、それ相応に男性キャラクターも物語に絡んでくる。(同級生は全く出てこないが…)
そしてその中で、キツネさんをはじめとした男性キャラクターたちもまた、魅力的なのです♪

 

うーん、考察すれば奥が深いぞ、ヒャッコ。
時間があればここは書き足すかもw

 

ウェットをもたらす青春群像

そして、単純なバカアニメでないことも、本作の魅力の一つだ。

虎子の過去にまつわるシリアスなお話や、アユミを中心にしたほんのり女の子してる世界観もまた、本作に独自の彩りを与えてくれる。
ワンパターンではない、ジャブとストレートを使い分けた世界観の構成は、本作の強みの一つだろう。
そして同時に、こういった青春群像を描ける土壌をキャラクターに作っている点にこそ、本作のキャラクターが独特の輝きを魅せる最大の秘訣だと思う。

 

本作について、他の凡百のアニメと明確な線引きをするとすれば、

「活きているアニメ」

という形容がぴったりだと思う。
キャラクターは瑞々しい活力に溢れ、物語もきちんとした構成力に守られて、キャラクターの魅力を活かし、同時に活かされている。
残念ながらビッグエピソード的な破壊力に乏しいため、「優良作」で止まらざるを得ない作品ではあるのだが、本作は個人的にメチャクチャ好きなアニメであります!

 

ちなみに原作である漫画は何だか中途半端なままに終わったっぽいんですが、めちゃくちゃ面白かったです。

 


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セトシン

セトシン

子育て中三十路副業ブロガー。「天地無用!」の砂沙美ちゃんに魅了され、アニメの世界にどっぷり浸る。 アニメはとにかくシナリオ重視。芯のあるアニメが大好き。泣きたいけど泣かせにかかる要素は大嫌い。とにかくハッピーエンドで泣かせて欲しい人。

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