アニメ世界に起こした一つの「革命」。アニメ「スレイヤーズ」について語るよ!

      2016/10/31

スレイヤーズ DVD-BOX

放送期間  1995年4月~1995年10月
原作  神坂一
公式HP http://www.tv-tokyo.co.jp/contents/slayers/

天才美少女魔導士を自称するリナ・インバース。
盗賊から金品を強奪しつつ、旅を続けていた彼女はひょんなことから、彼女は剣士ガウリィとともに旅をすることになる。
そんな彼女たちを謎の男、ゼルガディスが付け狙う……。

 

評価点数:71点 ★★★☆☆ (作画以外は良作)

 

*ネタバレは含みません

 

聖典ですよね、ハイ

別に今更スレイヤーズなんてレビューしなくても、抜群の知名度だし多くのアニメファンにとってはバイブルなんだと思うわけですが、でも若い方は知らないわけだし、改めてこの傑作とじっくり向き合ってみたいなんて思いもあるわけで、決してレビューネタがなくなったとかそういうわけではありません。(長w)

 

つまり、聖典。
90年代アニメを通過した方にとっては、本作はあまりにも有名であり、また90年代アニメの輝ける旗頭とも言うべき作品でもある。

リナ・インバースの可愛らしさに多くの方がもだえ苦しみ、
リナ・インバースのぶっ飛び方に多くの方が爆笑し、
リナ・インバースの大冒険に多くの方がテレビにかじりついた。

一般人にとっての「おかあさんといっしょ」、90年代アニメファンにとっての「スレイヤーズ」というぐらい、有名にしてバイブルな作品なわけだ。(言い過ぎ?w)

 

そんな歴史的な作品であるが、アニメとしては90年代の作品であり、かなり古い。
若いアニメファンの方には、名前だけは聞いていても見たことがない人は大勢いると思う。

そんなわけで年式は関係なく、現代から見たスレイヤーズというアニメの真価について、考察してみたいと思う。

 

最大の魅力がキャラクターであることは疑いない

ことキャラクターメイキングという点に限れば、スレイヤーズに匹敵するアニメは「ほとんどない」と言っていい。
というより、「個性的なキャラクターを生み出す」という点にのみ主眼を置けば、スレイヤーズの生まれた90年代はその黄金期だったと言っていいだろう。

 

とにかく、主人公であるリナ・インバースは未だもって「新しい」。

彼女は「自分こそが宇宙の大法則」であると主張するかの如き、厚顔不遜な自己中ヒロインである。
この設定、実は昨今のアニメではほとんど見ることができない。

我儘ヒロイン、自分が正義ヒロインは結構いる。
ただ、そういったともすれば「ツンデレ」で片づけられそうなヒロインたちとリナ・インバースを同じにしてはいけない。
多くの厚顔不遜ヒロインは、極端な言動で自分の絶対性を主張するが、後が続かない。
「私はエライのよ!」と言って、それで終わりだ。エピソードがついてこないために、単なるツンデレでしかない。

リナ・インバースの凄みは、「世界の中で唯一自分のみが至高」だと本気で思っているキャラクターに全力で肉付けしたことだ。現実問題として彼女は地上最強クラスの大魔道師だし、人間で彼女に拮抗しうる存在はほとんどいない。
だからこそ、彼女は神のようにふるまう。
ライフワーク的に盗賊を襲撃・壊滅させ、金品を巻き上げる。
苦しんでいる村人には供物を差し出させ、条件次第で助けて「あげる」。

彼女の本質は「とても強い女の子だけど、恥ずかしがり屋さんで気持ちを表現できない」とかそういうたぐいではなく、「基本的にクソ女郎」なのである(笑)

 

これだけ斬新なキャラクター設定なら、のちのアニメでフォロワーが多発しても良いはずなのだが、あまりそういう気配はない。
この理由は色々あるが、最大の理由は、

「こんなキャラクターは本来ウザいだけ」

だからではないだろうか。
厚顔不遜というのは面白い要素ではあるものの、アニメではなく日常にいたらウザいでしょ?
それと同じで、アニメ中でもここまで厚顔不遜なキャラクターを描けば、基本的に単に「ウザい」だけでしかない……もっと可愛げのあるツンデレを描いた方が共感を得やすいからだろう。

ようするに、リナ・インバース的なキャラクターを魅力的に描くには、相応の技術が必要なんだと思う。
彼女の厚顔不遜ぶりを肉付けするエピソード然り、ヨイトコロを魅せる物語然り、憎まれないための愛嬌的な側面然り……。
神坂一氏だからこそ、描けたキャラクターだと言うべきだろう。

 

物語は正統派。奇は衒わずとも高い完成度

一方で物語の作りは、とことん正統派なファンタジーだ。
魔法の魅せ方は非常に上手だし、魔族が超強い世界設定もスリリングだが、別に設定の斬新さで食っているアニメではない。

特にこの第一期(無印)については、物語的にそれほど「勝負どころ」が盛り込まれている感も薄い。
ラスボスはかなり強いが、そこ至るまでも魅せ方はそれほど丹念に施術されたロジックがあるわけでもない。
あくまでも「世界観の良い王道ファンタジー」であり、そこで暴れまわるキャラクターたちをとにかく楽しむというのが、本作の骨子だろう。

 

また、やはり全2クールの夕方アニメだけあって、ややエピソードに冗長さがみられる。
原作そのままの部分は良いのだが、付加されたオリジナルエピソードはやはり子ども向けの匂いが少なくない。(放送時間の都合上、仕方がない)
メインエピソードの破壊力を否定するものではないが、欠点であることは隠しきれないだろう。

 

物語的にはともかく、作画は…

本作について、現在のアニメと比較すると最大の問題はやはり、

作画

ということになるだろう。

様々なアクションを伴う冒険ファンタジーというくくりからすれば、作画のレベルはやはり「一世代前」という印象がある。
ましてや夕方アニメで、決して当時としても恵まれた作画というわけではない。スレイヤーズを見たことない現在のアニメっ子に、問答無用でオススメできないのは、ココの問題が一番にある。
手書きセル画のアツさは使いまわしの魔法シーンでは垣間見えるが、通常の物語においての作画は決して褒められたものではない……。

 

現在のアニメと比較すれば…

無印スレイヤーズを単純に現在のアニメと比較すれば、

「どうしようもない作画の差」

が確かに壁として存在する。
このために、レビューアーとしては高い点数をつけることはできないのが本音だ。

 

一方で、エピソード的にはどうか。

これは及第点といったところで、先鋭化が進んだ現在のストーリーテリングにおいても、(無印)スレイヤーズはいささかも見劣りすることはない。
良質な「ファンタジーアニメ」は90年代に比べて大きく数(比率?)を減らしていることもあり、十分な良作と言える。

そして、最大の武器であるキャラクターがそこに乗ることによって、その破壊力は飛躍的に増すことになる。

 

とは言え、やはり相対的に見れば、

「強烈なキャラクターに引っ張られる良作正統派ファンタジー」

であり、作画のマイナス面を考慮に入れても冒頭の点数ぐらいの評価になるのではないか。
続編を求める署名運動が巻き起こったほどの本作だが、現在のアニメっ子が他の作品と比較してどれほど「見るべき」アニメなのかを考えれば、このあたりに落ち着くと思う。

 

ただし。

続編である90年代屈指の名作、「スレイヤーズNEXT」の存在を忘れてはいけない。


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セトシン

セトシン

子育て中三十路副業ブロガー。「天地無用!」の砂沙美ちゃんに魅了され、アニメの世界にどっぷり浸る。 アニメはとにかくシナリオ重視。芯のあるアニメが大好き。泣きたいけど泣かせにかかる要素は大嫌い。とにかくハッピーエンドで泣かせて欲しい人。

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